やきり観光案内所 野菊の蔵 産直コーナー
矢切の渡し船に乗るため、矢切へ。北総鉄道の矢切駅から、観光用に 設置された「野菊のこみち」を江戸川河畔へと歩く。
東京スカイツリーが見える畑。たぶん、都心から最も近い農業地帯だろう。練馬や世田谷にも農家はいるけど、これだけまとまった農地は23区内にはほとんどない。江戸川の東西で景色はまったく変わる。
矢切の街から少し入って、集落の中へ。無人直売所もあった。
ちなみに矢切駅前には「矢切宿」の看板や、県道一号線には松戸街道の愛称があるが、この地域は江戸時代には宿場でも街道でもない。
都内の無人直売は自販機とかロッカーみたいなのが多いから、こういう料金箱が懐かしい。近所の人くらいしか来ないんだろうし。
台地の端にある公園、野菊苑にある矢切耕地整理組合の初代組合長、渋谷金蔵氏の銅像。明治41年に蒸気排水機を設置して泥田を土地改良した。この人なくして、今日の矢切ネギのブランドはなかったろう。台地から江戸川沿いに下る切り通しの上にあるこの公園から、渋谷氏の像は沃野に眼差しを向けている。
かつては田舟が行き交っていた頃を想像させる水路と田んぼ。これでも大雨になったら水路も田んぼもわからなくなってしまう。
バス停。最近できたみたい。松戸駅から渡し舟乗り場にほど近い堤防の内側にある。ここから渡し場まで1km弱歩く。
バス停の横に観光案内所。これも2年前にできた。どうやら、矢切の渡しの観光化の歴史は浅いようだ。
直売コーナー。特産のネギのほかはフキやエシャロット、ポロネギ(リーキ)が並ぶ。いっそのこと、ネギ類に特化した直売所にしたらおもしろいかも。柔らかそうな細い白ネギと、リーキを購入。
渡し船の待合所。昭和というか、ひょっとして江戸時代からこのままなんじゃ…と思ってしまう。ネギ持って待ってたら、向こう側(葛飾区柴又)から渡ってきたおばあちゃんが「ネギ売ってるの?どこで?」と聞いてきたので、案内する。
かつては農民による渡船だった。観光化されているとはいえ、観光船ではないので、寡黙に船を漕ぐ船頭さん。小さな船なのでやや心許ない感じがする。これでもそうなんだから、1人乗りの「べか船」なんて、たぶん乗れない。
直売所のブログなのに、観光案内みたいになった。
ちなみに、江戸川の反対側の葛飾区柴又には、JA東京スマイルの組合員が運営する直売所があるが、それはまた今度行ってみたい。