道の駅 あおき
実家のある上田市のお隣、小県郡青木村の直売所。上田市と松本市をつなぐ国道143号線沿いにあり、今年開業10周年を迎える。昨年度、重点道の駅の指定を受け、道の反対側には公園も整備された。できた当時は「なんだこのパチンコ屋を居抜きで使った直売所は…」と思ったものだけど、年々良くなってきている。
青木村は田沢温泉、沓掛温泉という2つの名湯を擁し、林業と鉱山で栄えた村。東急電鉄の中興の祖、五島慶太の出身地であり、かつては当村まで路線を保有していた上田電鉄も東急グループである。
ゆるキャラの「あおきのこ」ちゃんがお出迎え。頭が青木村の「あ」の字になっている。村内2つの名湯の名前の入った半被を着ている。後ろに見えるのは青木三山のひとつ、子檀嶺岳。
シーズンの山菜。
特産のキノコ。柳松茸というのは初めて見た。
東信地方ならでは、鯉の鱗のから揚げ。
発芽したニンニク、芽子ニンニクを特産化して売り出し中。
芽子ニンニクのフライドガーリック810円、ガーリックオイル880円。ちょっと高い…。値段を見ないでフライドガーリックを買ってしまってびっくり。
ナツハゼの実、コンパラも売り出し中。
「あまもっくり」というのは、辛いのと甘いのが混ざったような味のこと。東北信の方言みたいだけど使ったことはない。気になる梅漬け。
割と好きなのが、こういう農家の手工芸品で、特に実用的なのがいい。缶のチリトリはよく売っているけど、この把手付きのが使いやすそう。
と、ここまでは割とよくある直売所なんだけど、実はすごいものが売っている。
通学用ヘルメットに本物の鹿角が付いている。お値段15,000円也!
立派なケヤキのこね鉢、お値段65,000円也。
青木村特産のソバ「タチアカネ」のそば粉と一緒にどうぞ。
そして、極め付けはこれ…
鹿角の飾り、189,000円也!
これまで幾多の直売所を見てきたけど、紛うことなき最高額商品。
もちろん、鹿の角のアクセサリーも売っています。
青木村は江戸時代に5度もの一揆があり「夕立と騒動は青木村から」と上田城下では言われるほどだった。村のキャッチコピーも「義民の里」、義民サミットの開催地にもなっている。青木村の歴史文化資料館には全国の義民の資料が収集保管されている。合併しない選択をして独立を選んだのも納得できる。そう考えると、この高額な品々には「気に入らねえなら買わなくもいいわい」という、外に対しておもねらない姿勢にすら見えてくる。
そう、「あおきのこ」ちゃんの背中には「義民」の文字が。単なるゆるキャラではない、悪政が続けば叛旗を翻さんという百姓の気概と矜持が、この背中には刻まれているのだ。