道の駅 かづの あんとらあ
真冬の東北、豪雪地帯の秋田県にあって、個人的には県内の道の駅ではベスト3に入ると思っている。
鹿角というと、地図で見ると秋田県の中では外れの方にあるように見えるけど実は秋田青森岩手の3県の境目にあって、北東北の中心とも言える場所にある。北に行けば弘前、東に行けば八幡平と、北東北の観光の拠点にするにはぴったり。もちろん、尾去沢鉱山はじめ大湯環状列石、温泉、スキーなど鹿角市内にも観光地はたくさん。
他の秋田県の市町村には悪いけど、鹿角郡は元々南部藩領だったこともあり、良い意味で秋田県っぽくないのがいい(南部だから南部煎餅もねぷたもある)。秋田平野とちがってヤマセの影響を受けるため、早くから果樹や野菜、畜産を取り入れた複合経営の農業が行なわれていたことで、リンゴ、北限のモモ、八幡平ポーク、鹿角牛などの特産品がたくさん。
たぶん、かつてはどこの地域からも遠かったからだろう、工芸品もたくさんあって(道の駅では体験もできる)、さながら完結した地域をつくっているというのが鹿角の印象。東北の街はどこも駅前が廃れているけど、鹿角花輪駅の駅前はまだまだ店がたくさん。人口の割に飲食店も多くて、客の入りもいい。そういう点ですごく魅力的な街なのだ。
前置きが長くなった。さて、農産物が採れない冬の直売所には一体どんなものがあるのか。
月桂樹の葉(ローリエ)、パセリの粉。月桂樹があることに驚き!鹿角で作れるのか…調べたら、宮城が北限て出てきたけど。
これも乾燥物。アシグロタケ、土アケビ。どっちも初めて見た…こういう山のものがあるところが秋田だね。
同じく山のもの。サルノコシカケ、トチノミ。
秋田県の誇る農業イベント、種苗交換会で見事に二等賞を受賞している謎のキノコ、とんびまいたけ。夏のキノコなので、残念ながら売ってない。
でも、そこは秋田。塩蔵とんびまいたけが売っていた。高いけど気になるので買ってしまった。
淡雪こまちのパッケージがかわいい。
米だけでねぐ、豆もほらこんなに種類が豊富。
ポン菓子のことを「米どん」と言うらしい。これは流行語にしたいね。壁ドンより米どん。
果樹産地では必ずと言っていいほどどこでも焼肉のたれを作ってる。青森も山形も長野も…。
こればっかりは不思議なんだよね。確かに農家で自家製のたれを作っている家は多いけど、焼肉のたれって観光客に売れるのかな??
秋田といえば缶詰。中味は山菜だったりキノコだったり。
「直売所つくったって売るものがねぇ、ここは雪国だから」と言う人や、実際に葉境期になると物が無かったり、仕入れの野菜ばかり売ってたりする店がある。でも、昔の人はここで食ってくために色んな工夫をしてたのだから、売る物がないはずがないのだ。そうその秋田の保存食の文化をこれぞとばかりに見せつけてくれるのが鹿角の道の駅。わざわざ写真には載せてないけど、もちろん漬物や干し餅も売っている。
そして、今回一番の驚きが、これ。
鹿角産のアーモンド!
西日本ならともかく、秋田の鹿角で!!
新しいものに挑戦する鹿角人のスピリットを感じる、衝撃の逸品。
もちろん買ってきました。お味は如何に。